名古屋YWCA学院日本語学校
NAGOYA YWCA SCHOOL OF JAPANESE LANGUAGE
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 みんなの広場 

 

 名古屋YWCA学院日本語学校で勉強している学生達のページです。

 どの作品にも、学生達のいきいきとした心の動きがあらわれています。
 どうぞ彼らの心の声に耳を傾けて下さい。



 詩に挑戦!



 『木の四季』

             徐  勤 (中国)

 春先
 新緑に着飾って
 花の冠をかぶっている君は
 大地にきれいな姿を添えている
 蝶々がひらひらと舞っている
 君の周りに

 真夏
 腕を広げて
 太陽を遮っている君は
 大地に涼しさを贈っている
 子供たちが楽しく遊んでいる
 君の懐に

 錦秋
 芳しい息吹を放っている君は
 大地に一番甘美な果実を捧げ出して
 褒められて照れていて
 顔が真っ赤になった

 厳冬
 雪に包まれている君は
 黙々だが粘り強くまっすぐに立っている
 きっと
 新しい生命を孕んでいる
 君の体に・・・


    







 『知りたいこと』

              ティダポーン (タイ)

 砂は海で 何を 考える?

 知りたい

 月は宇宙で 何を 考える?

 知りたい

 星は空で 何を 考える?

 知りたい

 あなたも わたしの 何を 考える?

 知りたい 知りたい








 『雪』 

              初 秀麗  (中国)


 私は遠いところから来たが 疲れない
 白い服装を着て 踊りを踊りながらこの世界に来た

 私はからだが冷たいが 心は冷たくない
 きれいな歌を歌いながら 人びとに知らせる

 私は寒い世界が好きだが 恋じゃない
 この世界をきれいにしたから 一秒しかいられなくても幸せ

 私は春になると泣くが 悲しくない
 消えてなくなるけどだいじょうぶ 水になっていろいろなところへ行く

 私の幸せ みんなわかる?

 私は雪



   




 『星がひかってる』

             アナ (ブラジル)


 星にさわりたい

 でも いくらがんばっても できないとき 

 泣かないで

 なみだで その星がひかっているのが

 みえなくなります



  

 




 『生きる』
             コウ・クリストファ (カナダ)

 この詩は授業の中で、詩人の谷川俊太郎さんの詩『生きる』をベースに、学生達が
 自分自身の「生きる」という詩を書くという課題から生まれたものです。


 生きているということ
 いま生きているということ
 それは息を吸ったり、吐いたりすること
 珍しい体験をすること
 頑張って行くということ
 どうしようもないと思うということ
 ほっとするということ
 笑うこと
 怒ること
 細かいことにこだわるということ
 批判したり、されたりするということ
 何かを想像するということ
 それは荒い海
 それは暗い横町
 それは大勢な人の中にいるということ
 
 生きているということ
 それはレトルト食品
 それは畑
 それはペットに服を着せるということ
 様々な人との付き合うということ
 うっかりミスをしてしまうということ
 CMを見るということ
 誰かに手伝ってもらうということ
 過去のことを後悔するということ
 流行語をどんどん使ってしまうということ
 雨に濡れてしまうということ
 子どもの頃を懐かしく思うということ
 将来を心配するということ
 冗談を言うということ
 命ということ



 短歌に挑戦!  




              エレナ・バルラモバ (ロシア)

 世界の数え切れない女性の中で 私見つけた君 待っていた私



              金 玟廷 (韓国)

 友達との楽しい時間過ぎ去った 日本語学校あふれる字の山



              川上 ナタリア (ペルー)

 君去って夜明けなんかない 君去って雨も雪もない 君がいないと



              ユーン・ホン・ブォン (ベトナム)

 ふるさとはどこへ行っても忘れない お袋の味 あたたかい愛



              松浦 琴 (中国)

 「またほしいの?」主人に聞かれる 好きな服また見つけたことなんで知ってる



              具 宇晟 (韓国)
  

 夜九時にお風呂に入って振り返る 今日の出来事にっこりとして
 
 やってくる次々来るぞスピーチが ネタもなくなりやる気も失せて
 
 くるくると寿司がどんどんやってくる 取ろうとしたら他に奪われ




 作文に挑戦!




 『本科一年コース卒業式 卒業生答辞』


  みなさん卒業おめでとうございます。

  1年という時間は、ものすごく早く経ちました。1年前は、どうすれば1年という長い
 時間を無事に過ごすことができるかと心配していましたが、1年経った今は、また初
 級に戻りたくなるほどのいい時間を過ごしたと自分で認めています。

  1年前、いい日本語学校を探し回ったことを思い出しました。その時、寒かった冬に
 一才だった息子をつれてあちらこちらの学校を訪ねてみました。
  もちろんYWCAも訪れましたが、学校は開いていませんでした。学校の前にはこの
 ように書いてありました。“冬休み” 実は、その時私は学校に電話もしないで来たの
 です。
  みなさん!! どうして私が電話もしないで学校にきたと思いますか?それは、その時
 私は日本語がぜんぜん話せない状態でしたので、電話してみようとさえ思いません
 でした。

  そんな私がYWCAで勉強しはじめ1年経って、今私はここに立って答辞を読んでい
 ます。私は、もう電話で話すのが恐くありません。
  1年間YWCAで勉強しているうちに私の日本語の実力は、自分でも驚くほど伸びて
 きました。また、日本語でせんさいな感情の表現もできるようになりました。
  そのすべては、私たちのためにいっしょうけんめい教えてくださった先生方のおかげ
 だと思います。また、お互いにはげまし合いながら勉強したクラスメートのおかげだと
 思います。そして、事務所のみなさん、おしゃべり広場のお母さん方、ほんとうにあり
 がとうございました。

  私は、あした完全に韓国へ帰国します。私の日本の生活は今日で終わりです。今ま
 でYWCAでみなさんといっしょに過ごした時間、5月の遠足、7月のスピーチコンテスト、
 クリスマスパーティー、文化紹介、このすべてが恋しくなるでしょう。しかし、私は今ま
 で最善を尽くしてきたので後悔はありません。
  卒業生のみなさんそして在校生のみなさん、過去を振り返ってみた時、後悔のない
 日々だと言えるように時間を大切に過ごしてください。

  確かに、日本語の勉強をするのに辛い時もあるでしょう。限界もみえるでしょう。しか
 し、それを乗りこえたら必ず日本語という山の頂上がみえると私は信じています。
  世界中の人々がYWCAという家に集まってひとつの家族になれたのです。家族は
 いくら遠いところにいても、いつも心だけはつながっていると思っています。
  みなさん、どこで何をしていても頑張りましょう。いつも、つながっている私たちの思
 い出がお互いの力になってくれるはずです。

  ありがとうございます。

                                 2008年3月14日

                                  卒業生総代  張 智娟 (韓国)




 



 『ありがとう』

              稲垣 茜 (中国)


  2004年の7月に母と8年ぶりに会いました。その時、母は私の顔を見つめて、涙を
 ポロポロ流して泣いていました。私にとって、母の記憶は10歳まででとまっていまし
 た。ですから、母の顔を見ても、何か私の母ではないような違和感を感じました。
  でも母の手を握り、その温かさを感じるとすぐ子どもの頃のことがぱっとよみがえっ
 てきました。母がご飯をつくっている姿、ごはんを食べてから二人手をつないで散歩
 をしている情景、母に怒られる様子、毎日学校についたら母に手を振って別れを告
 げる場面、そして母の笑顔といった幸せいっぱいの思い出です。

  子どもの頃は、母の言葉で元気になったり、勇気づけられたり、なぐさめられたり、
 そして時に傷ついたり、いろいろなことを感じてきました。残念ながら、両親はとうとう
 それぞれ別の道に行きました。
  その後、母は独りで日本に来て、私と母は別々の生活になってしまいました。日々
 母への思いはつのるばかりでした。一緒にいられなくて、寂しかったけれども、母は
 女性としての新しい人生を迎え、元気いっぱい前に進んでいました。そんな母の選
 択を私はとても喜びました。

  それから8年後、私も日本に来て、今は母と一緒に暮らしていますが、母は8年分
 の愛を二倍、三倍にして深く愛してくれています。しかし、歳月は人を待たず、8年も
 たって、母はずいぶん年をとってしまいました。目尻にしわがよっていて、黒い髪もた
 くさん白髪になりました。
  この8年の間、母は私のために苦労してきたと思います。一人で外国に来て、言葉
 もできないし、親戚も一人もいないし、生活の厳しさは言うまでもありませんが、母は
 あらゆる艱難を克服して、自分の目標を達成しました。母は強い女性だと尊敬してい
 ます。私のよい手本で、母の強い生き方が常に私に力を与えてくれています。
  今やっと母と再びめぐり会えて、私は言葉にはできないほど嬉しいです。私も19歳
 になり母の気持ちも十分理解できるようになってきました。母の苦労、母のつらさを思
 うたびに、涙があふれてどうしても止まりません。これからは母に心配をかけないよう
 に心がけて行きたいと思います。母は私の一番大切な宝物です。

  親子になってくれてありがとう、産んでくれてありがとう、育ててくれてありがとう、
 心配してくれてありがとう、怒ってくれてありがとう、ほめてくれてありがとう、お母さん、
 安心してください。私は頑張って立派な大人になります、といつか母に必ず言いたい
 と思います。


  ※この作品は、JⅢ・JⅣクラススピーチコンテストでJⅢクラスの最優秀賞となった
    スピーチの原稿を、そのまま掲載したものです。







 『外国語学習の楽しさ』

              李 賞給 (韓国)

 
  大学の二年目が終わったとき、私は大学の休学を決めました。いろいろな事情があり
 ましたが、決定的な理由は「外国語を集中的に習いたい」ということでした。それで一
 年間、英語の勉強をしました。そしてその後、日本語の勉強のために日本に来ました。
 私が休学してまで外国語を習うのには、二つの理由があります。一つは私には「国際
 公務員になって国際社会のために働きたい」という夢があるから、もう一つは外国語を
 勉強するのがとても楽しいからです。私の考える外国語学習の楽しさについて、この
 貴重な欄を借りて皆さんに伝えたいと思います。

  外国語学習の楽しさには、まず学習面の楽しさがあります。新しいことを習った時の
 楽しさ、今まで自分が知らなかったことを習った時の楽しさは皆さんも身に覚えがある
 でしょう。外国語はそのもの自体が新しいです。ですから外国語を勉強しているといつ
 も楽しいのです。
  そして、外国語と母国語など言語間の何かの違いを発見すると面白くなります。言葉
 にはその言葉を使っている人々の考え方や生活習慣も含まれているわけで、そこに
 気がつくともっと面白くなり、いつの間にかオープンマインドな人になっている自分を発
 見するようになります。

  さらに、学習を続けた結果、前には全然読めなかった本が読めるようになったり、前に
 は全然聞き取れなかった曲の歌詞が聞き取れるようになったりした瞬間の楽しさは、
 言葉では言い表せないぐらいです。そして、その国の言葉でしか言い表せないすてき
 な表現、きれいな表現に出会うと、もっと楽しくなります。
  次に、学習面の楽しさだけだとやはり寂しい感じがしますが、外国語の学習の楽しさ
 といえば決して欠かせないものの一つに、他の国の友達ができることがあります。
 YWCA日本語学校では日本語を媒介にいろいろな国の人々と話し合います。私は
 YWCAでいい友達がたくさんできてとてもうれしいです。

  私が日本に来てからもう十カ月もたちました。来たばかりの時は人々、町の様子、す
 べてに慣れていませんでしたが、今ではずっと住んでいるようにすっかり日本の生活
 に慣れました。日本語もいつの間にか私に近付いて、読むことも、聞くことも少しは自
 然な感じでできるようになり、私の貴重な財産になっているような気がしています。








 『本科一年コース卒業式 卒業生答辞』

 
  秋のさわやかな風が気持ちよいこの日、このように卒業式、終了式を開いてくださり
 ありがとうございます。

  思い起こせば1年前、私は期待と希望を胸にこのYWCA日本語学校に入学しまし
 た。新しい土地、新しい生活にはじめはとまどうことも多くありましたが、やさしい先生
 方と事務の方々のご配慮とご指導により、すぐに学校生活に慣れることができました。
 また、いろいろな国から集まったクラスメートとの出会いは新鮮で学校生活をより楽し
 いものにしてくれました。

  学校での授業は決して易しいものではありませんでした。毎日行われる聞き取り・・・
 次から次へと出てくる漢字の多さ・・・小さいテスト、大きいテストといつも必ずテストが
 ありました。韓国でも作文を書くのは嫌いで苦手な私が、1ヶ月に2、3回作文を書か
 なければいけないなんて・・・!信じられませんでした。今だから言いますが、実は私
 は毎朝、目覚めると「今日は休んでしまおう」と考えていました。でも休まずに出てきま
 した。それはなぜかというと、休んだ次の日はもっとたくさんの宿題が待っているから
 です。ちゃんとプリントを準備してくださっている先生。本当にすばらしいですね!
 おかげで、今では日本語を韓国語よりもきれいに書くことができるようになったと家族
 に言われます。先生、ありがとうございます。

  クラスメートと協力してやったクリスマス会は忘れることができません。一つの劇を発
 表するために、国も違えば言葉も違う友達といっしょに、日本語で話し合いながら準備
 しました。無事やりとげた時はとてもうれしく、今では楽しい思い出です。スピーチコン
 テストも思い出のひとつです。このために作文を書き、毎日毎日練習しました。前に出
 ると本当に緊張しましたが、終わったときの充実感はとても気持ちよかったです。

  今日、私達はYWCA日本語学校を卒業します。次の学校へ進み勉強する人、社会
 に出て働く人、国に帰る人・・・さまざまな思いを胸に新しい道へと出発します。この先、
 楽しいことばかりではなく、数多くの困難も待ち受けていることでしょう。しかし、ここで
 学んだことを生かして、その困難を乗り越えていきたいと思います。

  みなさん、今までありがとうございました。先生方、事務の方々のことは決して忘れ
 ません。このYWCA日本語学校で本当にたくさんの素敵な思い出ができました。あり
 がとう。さようなら・・・


                                   2005年9月29日

                                    卒業生代表  羅 景好